100年先も、
この島で豊かに暮らす。
朝7時50分。
唐津港を出発したフェリー「ニューたかしま」が島留学の子どもたちを乗せてやってくる。
明るさいっぱい、おはよう高島。
祖父の代から続く定置網漁はこの海の豊かさがあればこそ。
おいしいお魚を喜んでもらうため、ふるさとでの暮らしを続けるため、今日も私たちは漁に備える。
ひとの営みが作るこの島の風景。
「〇〇さん元気しとらす〜?魚ば持って来るけん。」
「あら〜ありがとうね。
代わりに野菜ばもっていかんね〜。」
島のひとが島のお魚を頂ける、
こんな日々が続きますように。
深夜の漁の準備が終わりそれぞれが家路へ。
夕方17:00最終フェリーが出発し、誰もいなくなった港での黄昏。
風と波の音だけが聞こえ、対岸の灯りを見つめながら島と共に眠りにつく。
暗闇の中で突如鳴り響くエンジン音。
ウミネコと共に漁場へと向かう。網に掛かった光り輝く四季折々の海の恵み。
市場に出せないお魚は加工するために持ち帰る。
日々私たちはこの島で生かされている。
海、山、人、島時間。
高島の豊かさを人と分かち合うことで、島のこれまでとこれからを繋ぐ。
島の人、外から来る人、子どもからお年寄りまでみんな一緒に。
人の数が少なくなったのは少しさみしいけれど、
その分ひとりひとりのパワーを持ち寄って起こる波ってきっとものすごいはず。
漁師として生きながら、この島から生まれる繋がりを大切にしたい。
高島に関わるすべてのひとが、
夢を持ち続けられる日々を過ごせますように。